【食材のこだわり】カンパチについて【しげよし】

2024/07/16

■出世魚のひとつ・カンパチは、実は赤身魚



北海道から沖縄まで日本全国に生息し、天然モノは夏から秋に旬の時期を迎えるカンパチ。ただし、一般に流通するカンパチのほとんどは養殖物。1年を通して品質が安定しているのが特徴です。

カンパチは、左右に太い暗褐色の線があり、顔を正面から見ると八の字に見えることから「間八」(カンパチ)と呼ばれています。 成長につれて名前の変わる出世魚で、関東では、
・ 35cm以下のものをシオッコ
・ 60cmまでをシオゴ
・ 80cmまでをアカハナ
・ 80cm以上のものをカンパチと呼んでいます。

関西では、
・ 60cm以下のものをシオ
・ 60cm以上のものをカンパチとよんでいます。

カンパチは身が白っぽいため、白身魚と間違われることも多いですが、実は赤身魚に分類されます。

■カンパチ、ブリ、ヒラマサの違いとは?



カンパチ、ブリ、ヒラマサは、スズキ目アジ科の魚なので、見た目や味わいがとてもよく似ています。それぞれを見分けるためのポイントを紹介します。

・ブリ
ブリの体表はカンパチより青みがかった色をしており、顔が直線的な形をしています。身は赤みをおびた肌色で、カンパチより脂ののった濃厚な味わいと、やわらかくねっとりとした食感を楽しむことができます。旬である冬には「寒ブリ」と呼ばれ、刺身や寿司はもちろん、照り焼きやブリ大根、ブリしゃぶなど加熱調理しても格別の味わいです。

・ヒラマサ
ヒラマサは「ブリ御三家」の中で1番大きくなりますが、成長しても名前が変わらないため出世魚ではありません。一見ブリと見分けがつきませんが、ヒラマサの方が平べったい形をしており、魚体の中央にある黄色い線がはっきりとしているのが特徴です。身は淡いピンク色で血合いが赤く、カンパチより脂が少なく上品な味わいと、もちもちとした食感を楽しむことができます。旬の時期は夏。漁獲量の少ない高級魚であり、カンパチと同様刺身や寿司でいただくことが多い魚です。

■カンパチ、お刺身以外にどんな食べ方がある?



カンパチといえば、お刺身でいただくのが定番ですが、お刺身以外にどのような食べ方があるのでしょうか。

・ カルパッチョや漬け丼
<カルパッチョ>
カンパチを薄めに切り、オリーブオイルやワインビネガーで和えてカルパッチョに。カイワレをのせると、彩り豊かな一品に仕上がります。
<漬け丼>
醤油に漬け込んだカンパチをご飯と一緒に食べるのもおすすめです。刻んだ大葉を加えると、彩りも風味も増します。

・ しょうゆバター焼き
フライパンを熱してバターをしき、しょうゆをかけて味付けしながらじっくり焼き上げます。

この時期旬の出世魚、そのおいしさを、存分に味わいましょう!