【四季折々】秋 懐石料理について【しげよし】

2024/03/22

■【連載企画】懐石料理の四季その3〜秋の懐石料理



懐石料理の四季、第3回は、秋の懐石料理です。
秋の懐石料理は、代表的な秋の味覚や秋らしい彩りが特徴です。

季節感を出すために、
・紅葉や菊などの秋のモチーフを盛り込んだ器を使う。
・月見団子や栗蒸し羊かんなど、秋にちなんだデザートが提供されることもある。
などの工夫が施されます。

また、松茸の香り、さんまの旨味、栗の甘味、銀杏の苦味など、秋の食材それぞれの味覚を楽しめるようなお料理、焼き物や煮物については、土瓶蒸しなど温かい料理が食卓を飾ることが多いでしょう。

秋の懐石料理は、味覚だけでなく、見た目、香り、全てを楽しむことができます。季節の移ろいを感じながら、ゆっくりと味わいましょう。

■秋の懐石料理によく使われる具材を紹介



前述しましたが、秋の懐石料理といえば、やはり松茸を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。松茸の香りは秋の風物詩とも言えますし、土瓶蒸しや焼き物など、様々な料理に活用できます。

秋の懐石料理で味わえる代表的な献立を紹介します。

・先付  松茸のお浸し、はもの湯引き、銀杏の串打ちなど
・八寸  かます焼目寿司、サーモン掬寿司など
・向付  お刺身盛り合わせ(さんま、いか、あじなど)など
・椀物  はもと松茸、銀杏の土瓶蒸しなど
・焼物  銀杏の塩焼き、栗の甘露煮など
・煮物  里芋とこんにゃくの煮物など
・御飯  栗ご飯、松茸の土鍋ご飯など
・香の物 白菜漬け、沢庵漬けなど
・水菓子 ぶどう、柿など

■秋の懐石料理風レシピにチャレンジ!



秋の懐石料理風カンタンレシピ「さんまの南蛮漬け」を紹介します。

(材料/4人分)
・さんま…4尾
・にんじん…1本
・たまねぎ…1個
南蛮だれ
 ・酢…大さじ6
 ・みりん、しょうゆ…各大さじ3
 ・赤とうがらしの小口切り…適量
 ・小麦粉、サラダ油…適量

(作り方)

にんじんは5cm長さのせん切り、たまねぎは薄切りにし、南蛮だれと合わせてボウルに入れてよく混ぜる。


さんまは3cm長さの筒切りにし、内臓を押し出して水洗いし、ペーパータオルで水けをふき、小麦粉を薄くまぶす。


フライパンに1cm深さまで油を入れて熱し、さんまを入れ、両面がこんがりと色づくまで揚げ、取り出して油をきる。粗熱がとれたら中骨を抜き、1に入れて混ぜる。


皿にもってできあがり。

たっぷりの野菜をともに、さんまの旨味を存分に味わえるレシピです。ぜひ試してみましょう。