【食材のこだわり】鱚について【しげよし】

2022/06/26

■淡白で上品な風味の魚「きす」、今が旬の時期!



6月から8月、夏の季節に旬を迎える魚のひとつが、きす。漢字で「鱚」(魚へんに喜ぶ)と書きます。

ほっそりとして透き通った美しい姿から、「海の女王」「海の貴婦人」「海のアユ」とよばれることもあるようです。

きすは初秋に産卵期を迎えるため、産卵前の夏はエサを求めに浅瀬まであがってきます。きす釣りの水揚げはこの時期がピーク。エサをたくさん食べ、よく肥えたきすが出回りはじめ、旬の季節となります。

きすの名産地は、愛知県、香川県、千葉県、三重県など。

きすの身はクセがなく、とても淡泊でやわらかくて上品です。
天ぷらにするとさっくりした衣と、ふわふわの口当たりとあっさりした味が楽しめるでしょう。また刺身にしても、かすかな甘みを感じることができておすすめです。

そのほか、エラ、ワタ、ウロコをとったきすに塩をふりかけて焼く塩焼き、煮付け、唐揚げ、酢の物などさまざまな料理法があります。

■高齢者やダイエット中の人にも適した魚



きすは、たんぱく質をたっぷり含むほか、ビタミンD、ビタミンB12、ナイアシンなどの栄養素を多く含んでいます。

低脂肪・低カロリーの白身魚で、脂質が100gあたり0.2gと極端に少ないので、消化吸収がよく、効率的にタンパク質を補充できます。このことから、病中病後の体力回復にもうってつけで、高齢者やダイエット中の人にも適した食材と言えます。

スーパーや魚屋さんできすを買うときは、
・体に透明感が残っており、白っぽくない。
・ 目が黒く、澄んでいる。
・ うろこが残っていて、白銀色に輝いてみえる。
・ 体の側面に走る線がはっきり見える。
以上をチェックし、新鮮なものを選びましょう。

■さくっと美味しい! きすの天ぷらの作り方



さくっと仕上がる、きすの天ぷらの作り方を紹介します。

★材料(4人分)
・開いたきす  8尾
・ 小麦粉 適量
・油   適量
(衣)
・卵 1個
・ 塩 少し
・ 小麦粉 1カップ
・ 水 1カップ
・ 氷 2かけ
(天つゆ)
・ だし汁 1カップ
・ みりん 大さじ3
・ しょうゆ 大さじ3

★作り方
1 天つゆの材料を混ぜ合わせ、作っておく。
2 きすは全体に小麦粉をまぶしておく。
3 衣をつくる。
4 油の温度を180度に上げ、きすを衣にくぐらせて入れる。返しながら5分ほど揚げる。
5 皿に盛り、天つゆも器に入れてできあがり。

揚げる直前に衣をつくり、氷を入れて冷やすとさくっと仕上がります。
繊細で上品な夏の風味を楽しみましょう!