■品種により風味が異なる! 梨の季節がやってきた
甘くて水々しく、しゃりっとした食感がクセになる美味しさのフルーツ・梨。収穫は8月下旬ごろから10月上旬ごろまでで、旬の時期は9月です。
といっても、収穫時期は品種により異なり、「幸水」は7月ごろ、「豊水」や「二十世紀」は9月ごろ、「秋月」は9月下旬ごろなど、ばらつきがあります。
梨の主な産地は、茨城県、千葉県、栃木県、福島県など。「二十世紀」で有名な鳥取県も、これらの県に続きます。
日本の梨には、果皮が茶色の「赤梨」、果皮が緑色の「青梨」の2種類があります。ちなみに、「幸水」や「豊水」は「赤梨」、「二十世紀」は「青梨」に分けられます。品種により、「幸水は水々しくやわらない食感」「二十世紀は甘みが強い」など、品種により風味が異なりますので、食べ比べも楽しいものです。
梨の歴史は古く、日本では弥生時代から栽培され、『日本書紀』にも梨の栽培の記述が残っているそうです。
江戸時代に品種が増え、現在のような甘味が強く果肉のやわらかい梨は、明治時代以降に品種改良されました。
■梨の9割は水分。美容と健康に良いスーパーフルーツ
水々しい味わいの梨ですが、梨の9割は水分です。
梨にはさまざまな栄養が含まれていますが、代表的なのが、「ソルビドール」という糖アルコール。ソルビドールは糖類の中でも低カロリーの栄養素なのに加え、虫歯になりにくいという特徴を持ちます。整腸作用もあるため、ダイエット中のデザートとしてもおすすめです。
また、カリウムを比較的多く含むため、むくみ解消やデトックス効果が期待できます。
さらに、タンパク質分解酵素である「プロテアーゼ」含んでいます。プロテアーゼは消化を促進するだけでなく、お肉をやわらかくする働きがあるため、お肉料理にすりおろした梨を加えることでやわらかく仕上げることができます。
細胞の酸化防ぐ「ポリフェノール」も含まれており、アンチエイジング効果も期待できます。“美容と健康に良いスーパーフルーツ”といえるでしょう。
■梨をより美味しく味わう方法3つ
皮をむいて気軽に食べられる梨ですが、ちょっとした工夫を施すだけで、より美味しく味わうことができます。以下3つ、紹介します。
⚫️皮は薄くむき、芯は大きめに取り除く
梨は、皮の近くが甘くて美味しく、芯に近づくほど苦味と酸味が強くなります。芯の部分は大きめにとりのぞき、皮を薄くむくようにしていただきましょう。
⚫️冷蔵庫で冷やしてから食べる
梨は、冷やしたほうが断然おいしくいただけます。冷蔵庫で冷やしてから食べることで、本来の甘みや水々しさを味わうことができます。ただし、冷たすぎると甘みを感じにくくなってしまうので、冷やしすぎには注意しましょう。
⚫️甘みが少ない梨は、ひと晩砂糖につける
甘みが少ない梨に出会ってしまったら、切った状態のものを蓋つきのタッパーに並べ、
砂糖を適量振ふりかけて蓋をし、ひと晩冷蔵庫で保存します。すると、次の日には砂糖の甘みが梨にしみ通り、甘い風味になります。
美容と健康に直結する旬のフルーツ、美味しくいただきましょう!