■夏から秋が旬の野菜・ナス
インドが原産とされるナス科の一年草で、日本には奈良時代に入ってきたといわれているナス。茎も葉も濃い紫色で、薄い紫の花を咲かせます。
代表的な夏野菜として知られていますが、夏の時期はもちろん、夏の終わりから9月ごろまでに収穫される「秋ナス」もおいしくて人気です。
全国の生産量を見てみると、生産量1位は高知県。続いて熊本県、福岡県となっています。関東では群馬県・茨城県・栃木県でたくさん生産されているのに加え、愛知県・京都府・徳島県・埼玉県などの生産量も多く、日本全国で作られていることがわかります。
細長い形をした「千両なす」「長なす」などたくさんの品種があり、京都の伝統野菜としても認定されている「賀茂なす」、大阪府の泉州とよばれる地域の特産品である「水なす」、熊本県の伝統野菜として知られ、約30cmもの長さを誇る「ヒゴムラサキ」など“ブランドなす”も存在します。
■ナスはなるべく皮ごと調理することで、栄養を逃がさない
ナスには水分が多く含まれており、生のナス1本に含まれるカロリーは約14kcal。ダイエットにおすすめの野菜としても知られています。
ナスの皮には、特有のポリフェノールである「ナスニン」という栄養素が豊富に含まれています。抗酸化作用や眼精疲労の緩和の効果が期待できるため、調理する際は皮ごと使用するようにすると良いでしょう。
ただし、「ナスニン」は水溶性のため、アク抜きのために水に長時間さらすと栄養が減ってしまうこともあります。アク抜きをする場合は、5分から10分を目安に。
そのほか、体の熱を逃がす働きのあるカリウム、便秘解消につながる食物繊維などの栄養素が含まれています。
ナスは、油との相性が抜群です。植物油を使って野菜炒めにしたり、素揚げや天ぷらなどで揚げたりして、美味しさを引き出しましょう。
■【レシピ】麺つゆでつくる! ナスの煮浸し
ナスを使った定番和食「ナスの煮浸し」。麺つゆを使用、油を使わないカンタン&ヘルシーレシピを紹介します。
【麺つゆでつくるナスの煮浸し】
(材料)4人分
・ ナス 6本
・ 麺つゆ(3倍濃縮) 100cc
・ 水 400cc
・ しょうが 適量
・ 砂糖 適量
(作り方)
1 ナスは、ヘタを取って縦半分に切り、好みのサイズにする。皮の部分に格子状の切り込みを入れておく。
2 フライパンに、ナスの皮を下にして中火で焼く。少し焼き目が付いたら弱火にし、ひっくり返す。麺つゆ、水、砂糖、しょうがを入れ、10分ほど弱めの中火で煮る。
3 十分火が通ったら火を止め、15分ほど味をしみこませる。
4 器に盛って出来上がり。
ヘルシー野菜のナスは、和・洋・中どのジャンルの料理とも相性が良く、さまざまな調理法を楽しめるのが魅力です。旬の野菜を積極的に取り入れて、野菜不足を解消しましょう!