【四季折々】立秋・処暑について【しげよし】

2021/08/16

■厳しい暑さが和らぎ、秋に向かい始める立秋・処暑

ご先祖様に思いをはせるお盆も終わり、季節は秋へと向かっていきます。
この時期は、二十四節気で言うところの「立秋」「処暑」にあたります。
「立秋」とは、暦の上で、秋に入る日。2021年の立秋は、8月7日でした。この日を境に、「暑中」は「残暑」になり、残暑見舞いを書く季節に変わります。

「処暑」とは、読んで字のごとく、「夏が過ぎる頃」を表します。
2021年の処暑は8月23日です。厳しい暑さの峠を越し、朝夕は涼風が吹き始め、山間部では早朝に白い露が降り始め秋の気配を感じます。

この時期は、台風のシーズンであり、夏バテや食中毒にかかりやすい時期でもあります。
台風の備えを万全にしつつ、夏の疲れがたまらないよう体調管理につとめましょう。

■処暑の時期に味わいたい旬の食べ物を紹介

処暑におすすめの、旬の食べ物を紹介します。

⚫さんま
スーパーではほぼ一年中売られているイメージのあるさんまですが、この時期には身がぐっと太くなり脂がのって、格段においしくなります。大根おろしとすだちを添えて、焼きたてのおいしさを味わいましょう。

⚫茄子
夏野菜のイメージがある茄子ですが、処暑の時期にはおいしさが増すと言われています。残暑が厳しい時期でもありますので、水分補給もかねて茄子をいただきましょう。

⚫ぶどう
巨峰やマスカットなどさまざまな品種がありますが、そのほとんどの旬の時期が8月下旬から9月下旬頃になります。

⚫いちじく
処暑の時期になると、真夏の時期に収穫されたものよりも甘みが凝縮します。水溶性の植物繊維であるペクチンが豊富に含まれていて、腸の活動を働かせる効果があります。

⚫すだち
ビタミンCやクエン酸などが豊富で、果汁をしぼるだけでなく果皮料理に使うことができます。さわやかな香りとすっきりした酸味があります。

■処暑とほぼ同時期に行われる「地蔵盆」とは

処暑とほぼ同時期、地蔵菩薩の縁日である8月23,24日を中心に、子どもたちのすこやかな成長を願う催しである「地蔵盆」が行われます。お地蔵様は、子どもたちを地獄の鬼から救う守り神。そのお地蔵様を子どもたちが供養するお祭りです。

「地蔵盆」は、主に京都を中心とした近畿地方や北陸、信州地方で行われているようで、関東・東海地方ではほとんどないようです。

京都では、町内ごとに地蔵尊の前に屋台を組んで花や餅などのお供物をし、子どもたちはゲームをしたりお菓子をもらったりして過ごします。祭りの儀式として、大きな玉をつないだ長い数珠を大勢で回す「数珠繰り(じゅずくり)」や「数珠回し」を行うことも。夏休み最後の“お楽しみ行事”として位置づけられています。

今年の夏も、もうすぐ終わりです。来たる秋に向け、体調を整えていきましょう。