【食材のこだわり】とうもろこしについて【しげよし】

2021/06/20

■夏が旬の野菜・とうもろこしは、食物繊維の宝庫

夏が旬の野菜といえば、とうもろこし。さまざまな品種がありますが、私たちが普段ゆでて食べているのは「スイートコーン」という品種で、夏から初秋にかけての6月〜9月中旬に収穫されます。新鮮なほど甘みが強く、収穫されたらすぐに食べごろをむかえます。

とうもろこしの産地の日本一といえば、北海道。全出荷量の約4割をしめており、2位は千葉県、3位は茨城県と続きます。

糖やデンプンなどの炭水化物が多く、野菜の中では高エネルギー食材としても知られるとうもろこし。胚芽の部分(粒のつけ根の白っぽい部分)に、ビタミンE、B1、B2、カリウム、亜鉛、鉄などの栄養素がつまっています。コレステロール値の低下作用をもつリノール酸、腸をきれいにする効果のあるセルロースが豊富で、「食物繊維の宝庫」ともいわれています。

とうもろこしは気温の低い早朝に収穫されますが、時間の経過や気温の上昇に伴い糖度が減少し、甘味が落ちることがあります。購入したら、できるだけ早く食べましょう。

■とうもろこしの「ひげ」は何?

とうもろこしの先端から出ている「ひげ」、なんのためにあるのか知っていますか?
「ひげ」は、とうもろこしのめしべで「絹糸」(けんし)とよばれています。とうもろこしの粒(実)の一つひとつから伸びていて、花粉がつくと受粉します。つまり、とうもろこしの粒と、ひげの数は同じ。粒の数は品種により異なりますが、600粒前後といわれています。

とうもろこしの「ひげ」にはカリウムが豊富に含まれており、体内の水分代謝を整え余分の塩分の排出を促す効果もあるそう。皮をむくときに捨てず、みじん切りなど食べやすい大きさにカットすれば、汁物や炒めものの具としても使えるのに加え、天日干しにして乾燥させ、「ひげ茶」にして飲むこともできます。

■炊飯器でカンタンにできる! 「とうもろこし炊き込みご飯」の作り方

炊飯器ですぐにできる、「とうもろこし炊き込みご飯」の作り方を紹介します。

⚫材料(4人分)
とうもろこし 2本
米      4合
酒      大さじ2
塩、しょうゆ   それぞれ大さじ2

⚫作り方
1 とうもろこしの皮をむき、2、3等分に切る。
2 実の部分を包丁でこそげとる。
3 米を洗って水気を切り、炊飯器に入れる。酒、塩、しょうゆを加えて4合の
  目盛りまで水を注いでまぜる。
4 とうもろこし芯とこそげとった実をのせて普通に炊く。
5 炊き上がったら、芯を取り出し底からさっくりと混ぜ合わせてできあがり。

とうもろこしのプリッとした食感と甘みがごはんとよく合います。ぜひ試してみてください。