■京料理に欠かせない高級魚・ハモの旬は6月から8月
東日本ではあまり馴染みがないかもれませんが、西日本、特に京料理に欠かせない食材として知られている高級魚・ハモ。産卵を迎えた6月から8月くらいが旬の時期です。
ハモの体は細長く、体長は1mから2mくらい。ウナギのような見た目ですが、非常にとがった歯をもち性格も攻撃的です。漁でつかまえたあとも人間にかみついてくることがあり、大変危険な魚なのですが、とても美しい白身でありながら脂質も多く、濃厚な風味が特徴です。
高級魚として知られていますが、夏の終わり頃から値段が安くなってくるためスーパーなどでも販売され、「庶民の味」という感覚で楽しまれています。
ちなみにハモの名前は、「食む(はむ)」という言葉に由来するという説と、「歯持ち」に由来する説などがあります。広島では「ハム」、長崎では「カマスアナゴ」などとよばれることもあります。
■毎年8月3日は「ハモの日」
たんぱく質、カルシウム、ビタミンD、コラーゲンなどが多く含まれ、栄養価の高い魚としても知られるハモ。
青魚の頭の部分や目の後ろの脂身に特に多い「脂肪酸」であり体を健全に保つ働きがあるDHAやEPAもたっぷり含まれています。
毎年8月3日は、「ハモの日」。
八(はち)三(み)で鱧(ハモ)という語呂合わせが由来となっています。ハモの産地である徳島県漁業協同組合連合会により制定されました。徳島県にはハモを使った「活鱧料理」があり、この料理を全国にアピールすることを目的に制定されたそうです。
■味わい方いろいろ! ハモの調理法
ハモには、さまざまな調理法があります。以下、代表的なものを つ紹介します。
⚫️ハモ落とし ハモを開いて骨切りしたものをさっと熱湯に通し氷水にしたもの。包丁を入れた部分がきれいに開き、花のようになります。「ハモちり」ともよばれ、梅肉などにつけて食べます。
⚫️天ぷら 骨切りしたハモをてんぷらにしたもの。ハモ料理の定番のひとつです。抹茶塩や山椒をつけていただきます。
⚫️煮付け 骨切りしたハモを、だし醤油、砂糖、薄切りした生姜を加えて煮付け、味がしみこんだら完成です。
⚫️お吸い物 ハモを開いて骨切りしたものに葛粉をまぶして吸い物の具にします。「牡丹ハモ」ともよばれています。
⚫️ハモしゃぶ 骨切りしたハモを、絹ごし豆腐、水菜、えのきなどといっしょにしゃぶしゃぶにしてポン酢でいただきます。
夏の時期にぴったりの食材・ハモ。旬の風味をいただき、暑い夏を乗り越えていきましょう。