【四季折々】夏至について【しげよし】

2021/06/07

■2021年の夏至の初日は6月21日。本格的な夏までもうすぐ

「夏至(げし)」は、「二十四節気」の10番目の節気。「夏に至る」と書くように、夏に向かって太陽の光がまぶしくなる時期をさします。
毎年6月21日から7月7日頃がその時期にあたり、2021年の夏至は、6月21日(月)から7月6日(火)までの16日間。

夏至の初日は、一年のなかで日の出から日の入りまでの時間がもっとも長い日となります。「太陽の光が最も強くなる日」とされ、「夏至祭」が盛んに行われています。
日本では、お伊勢参りで身を清める場所として知られる二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ/三重県伊勢市)で行われている「夏至祭」が有名です。

夏至祭では、早朝3時半より祭事が行われ、2つの岩が夫婦として寄り添うように見えることから名づけられた「夫婦岩」の間から昇る朝日を「日の大神」として拝みます。

夏至の期間を過ぎたら、梅雨明けまでカウントダウン。本格的な夏到来まで、もうすぐです。

■関西では、夏至にタコを食べる風習が。その理由は?

「夏至祭」は、豊作を願い、日本各地でさまざまな催しが行われます。以下、各地の風習を紹介します。

⚫関東地方
新小麦で餅を作り、神様に供えます。

⚫愛知県
不老長寿の食べ物と言われたイチジクを、田楽踊りに由来する味噌田楽で食べる地域があります。

⚫関西地方
稲の根が、タコの足のように強く広く大地に根付いてほしいという願いをこめて、タコを食べる風習があります。

⚫奈良県、大阪・河内地方を中心とした近畿地方
収穫した小麦ともち米を合わせてつき、きな粉をまぶした「半夏生餅(はんげしょうもち)」を作り、神様に供えます。

⚫島根県、熊本県
小麦の団子やまんじゅうを神様に備えます。

■個性的な催しがたくさん!海外の「夏至祭」

日本では、夏至の時期は神様に食べ物を捧げ、その食べ物を頂くことが多いもの。
北欧を中心としたヨーロッパでは、夏至は「愛を象徴する日」、聖ヨハネの誕生祭という位置付けもあり、クリスマスと同様「大切な人と過ごす日」として知られています。
以下、ヨーロッパの代表的な国々の夏至の過ごし方を紹介します。

⚫フランス
夏至の日は、太陽に感謝するお祭りが開かれます。「フランス音楽祭・オーベルニュ」を開催し、街中のあちこちに音楽が流れ、市民同士でダンスを楽しみます。

⚫スウェーデン
ダーラナ地方で行われる夏至祭が特に有名。当日は、広場に「メイポール」とよばれる白樺の花で作った飾りを立て、それを中心に、音楽に合わせて輪になりダンスを踊ります。

⚫イギリス
世界遺産・ストーンヘンジは、普段は立ち入り禁止ですが、夏至、冬至、春分、秋分の日だけは柵がとりはらわれます。夏至の日は、サンストーンとよばれる石と、中心にある祭壇石を結ぶ直線上に太陽が昇るため、その光景を見ようとたくさんの人が訪れます。

太陽のパワーにあふれる夏至の時期。夏に向かって元気を蓄えていきましょう!