【食材のこだわり】蟹について【しげよし】

2021/01/18

■カニの旬の時期は、冬だけではない!?

カニ鍋、カニしゃぶ、カニみそ、カニ汁など食べ方いろいろで、高級食材としても知られているカニ。

旬の時期は「冬」というイメージがありますが、
・ スワイガニ 11月から翌年2月ごろ
・ タラバガニ 4月から6月、11月から翌年2月ごろ
・毛ガニ 12月から翌年2月ごろ
・ 花咲ガニ 7月から9月ごろ
と、種類によってまちまちです。

11月に漁が解禁になり、エリアによって「越前ガニ」(福井県)「松葉ガニ」(山陰地方)「加納ガニ」(石川県)などと呼ばれる日本海産のズワイガニは、いわゆる“ブランドガニ”として知られ、「冬の味覚の王様」ともよばれています。

ちなみに、ズワイガニは、それぞれの地域で獲れたすべてのカニすべてが“ブランドガニ”というわけではありません。大きさや重さなどの条件をクリアしたものだけが認定され、それぞれブランド名と色つきのタグがつけられ区別されています。タグつきのブランドガニは、良質でおいしく、価格も高めとなっています。

■殻にもたっぷり栄養が含まれている

カニには、たんぱく質、肝臓の働きを活発にする「タウリン」をはじめ、健康維持を助ける働きのある「ナイアシン」、骨や歯の強化につながる「カルシウム」、高い抗酸化作用をもつ「アスタキサンチ」ンなどの栄養価が豊富に含まれています。

カロリーも、100g中60〜70kcalと低く、高タンパク、低カロリーのヘルシー食材として知られています。カニに含まれる多くの栄養素は水に溶けやすい性質のため、カニ鍋やカニ汁などスープにすることで、水に溶け出た栄養素を効率よく取り入れることができます。

また、カニは茹でると甲羅が赤くなりますが、これは前述した「アスタキサンチン」によるもの。この「アスタキサンチン」は、カニの殻のほうに含まれている成分ですので、
スープにする場合は殻ごと鍋に入れましょう。

■知って得する“カニ”雑学

カニにまつわる雑学を、以下紹介します。

・ カニみその「みそ」は、脳みそではない!?
「カニみそ」と聞くと「カニの脳みそ」を連想しがちですが、カニには脳みそはありません。「カニみそ」の部分は「中腸腺」といい、人間でいう肝臓や膵臓のあたりをさすのだそう。いわゆる消化器官のため、濃縮された旨みが満喫できるというわけです。

・ タラバガニは、「カニ」ではない!?
毛ガニやズワイガニと比べると身が引き締まっていて、プリプリした食感のタラバガニ。名前に「カニ」はつくものの、生物学上では「ヤドカリ」に分類されるそうです。
毛ガニやズワイガニは、はさみを入れて足の数が10本であるのに対し、タラバガニは8本。ちなみに、根室の花咲ガニも「ヤドカリ」の仲間で、足が8本です。

・ オスとメスは、「ふんどし」で見分ける!?
カニのオスとメスを見分けるときのチェックポイントは、カニのおなかにあたる「ふんどし」という部分。オスは三角形、メスは卵形になっているので注目してみてください。

寒いこの時期にぴったりのカニ料理で、冬を乗り切りましょう!