■今が旬の里いも。独特のぬめりには、栄養がたくさん
煮物などでおなじみの里いも。山でとれるいもを「山いも」と呼んだのに対し、人里でとれることから「里いも」とよばれるようになりました。
旬の時期は、秋から初冬にかけて。
千葉県、埼玉県、栃木県など関東地方での生産が多く、「セレベス」「えび芋」「八つ頭」などさまざまな品種があります。
里いもといえば、独特の「ぬめり」があげられますが、あのぬめりは、「ガラクタン」という糖質とタンパク質が結合したもの。血圧を下げ、血中のコレステロールを取り除く効果があります。
また、ぬめりには、里いも独特のなめらかな口当たりのもとになる「ムチン」も含まれており、
肝臓強化にもよいとされています。食物繊維も豊富なため、便秘改善におすすめの食材としても知られています。
ぬめりには、おいしさや栄養の素がたくさん含まれているため、できるだけ落とさないよう皮をむいたあと塩もみを。そのあと2、3分下ゆでし、表面をさっと洗ってから調理しましょう。
■定番中の定番! 「里いもとイカの煮物」のレシピをご紹介!
めんつゆを使って簡単にできる「里いもとイカの煮物」の作り方を紹介します。
【里いもとイカの煮物】
⚫️材料(4人分)
里いも ・・・600g
するめいか ・・・1杯
(だし汁)
水 ・・・400cc
麺つゆ(3倍濃縮)・・・80cc
みりん・・・大さじ1
砂糖・・・小さじ2
⚫️作り方
1 するめいかはさばいておく。
2 里いもの皮をむく(冷凍里いもでもOK)、
3 するめいかの皮がついたまま1cm幅の輪切りにする。げそは5cmくらいの長さに
切っておく。
4 鍋にだし汁の材料をいれ、里いもを入れて中火で熱する。
5 里いもに火が通ったら3のするめいかを入れ、さらに中火で煮る。アクはすくいあげる。
6 落し蓋をして弱火にし、15分ほど煮る。
7 蓋をはずして煮汁を適当な加減まで煮付め、好みの味になったら火を止め、皿に盛って
できあがり。
■里いもは、おせち料理にも使われる
里いもは、煮しめや含め煮の材料のひとつとして、おせち料理に使われる食材としても知られています。
里いもを土から掘り起こしたときに、親芋の下に小芋が出ていたりします。その様子から、子宝に恵まれることを連想させるため、「子孫繁栄」を願ってお正月に食されるといわれています。
また、里いもの丸い形を「家庭円満」のイメージとして考え、あえて面取りなどをせずに調理する地域もあるようです。
ほくほく、ねっとりした食感が魅力の里いも。
さまざまな料理で、その美味しさを堪能しましょう。