■秋の食材・さつまいも。生産日本一は、芋焼酎で知られる鹿児島県

秋の食材といえば、まっさきに思い出すのがさつまいも。さつまいもには、「甘薯(かんしょ)」のほか、「唐芋(からいも)」「琉球芋(りゅうきゅういも)」などの別名があります。
原産地は、メキシコを中心とするアメリカ熱帯地域が原産地で、日本においては江戸時代から生産されるようになりました。
品種は非常に多く、代表的なものに「紅あずま」「黄金千貫(こがねせんがん)」「高系(こうけい)」などがあげられます。
さつまいもの収穫時期は、品種や栽培法により異なりますが、9月頃から11月頃。採れたてよりも、貯蔵したほうが甘みが増しておいしくなるため、「食べ頃の旬」という意味では10月から1月ごろになります。
さつまいもの生産量第1位は、鹿児島県です。続いて、第2位が茨城県、第3位が千葉県、以下、宮崎県、徳島県と続きます。鹿児島県は、日本有数の芋焼酎の産地でもあり、前述した「黄金千貫(こがねせんがん)」が主に栽培されています。
■ビタミンCの含有量は、いも類のなかでナンバー1

食物繊維が豊富に含まれている食材として知られているさつまいも。便秘を改善させるだけでなく、血液中のコレステロールを低下させる作用や血糖値をコントロールする作用もあり、「ヘルシー食材」として多くの人に愛されています。
ビタミンCの含有量は、いも類のなかでナンバー1。
このビタミンCは、さつまいもの主成分であるでんぷんに含まれているため、加熱しても壊れにくいという特徴があり、風邪予防や美肌にも効果的といわれています。
さらに、がん細胞の増殖を抑制するといわれているベータカロチンやビタミンEも多く含まれています。
紫色の品種には、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれ、視力や視覚機能の改善に効果があると考えられています。
■ご飯に天ぷら、お汁etc.。定番さつまいも料理

さつまいもを使った定番料理を紹介します。
【さつまいもごはん】
ごはんを炊く際に、角切りしたさつまいも、みりん、塩を入れて炊くだけ。土鍋で炊くと、おいしさ倍増です。
【さつまいもの天ぷら】
さつまいものヘタを切り落として5ミリ幅に切り、天ぷらの衣にくぐらせて揚げます。衣はまぜすぎるともちもちになってしまうので、冷水を使用しさっくりと混ぜることで、サクサクの天ぷらに。
【さつま汁】
さつまいも、鶏もも肉、大根、にんじん、ごぼう、油揚げを、麦みそとしょうゆで味付けした汁で煮ます。さつまいもは厚めのいちょう切りにすることで、少し溶けて崩れても食べごたえがあります。
【スイートポテト】
ゆでたさつまいもに牛乳、バター、砂糖を加えてつぶしながらまぜで裏ごしし、形を整えます。つや出し用に卵黄をぬり、オーブンで焼いてできあがり。
栄養たっぷりで美容効果も高いさつまいも。さまざまな料理で旬の味覚を楽しみましょう。