【四季折々】ひな祭りについて【しげよし】

2020/03/03

■平安時代に中国から伝わった「ひな祭り」

3月3日はひな祭り。女の子のすこやかな成長を祈るお祝いです。
ひな祭りは、平安時代に中国から伝わり、貴族の間で季節の節目に厄をはらう5つの節句のうちのひとつ、「上巳(じょうし)の節句」が3月3日に行われていたことがはじまり。当時は、厄をはらうため、人形に自分の邪気をうつして川に流す「流し雛」が行われていました。

また、平安時代は貴族の間で、紙の人形を使ったままごと遊びとしてしられる「ひな遊び」がはやりました。この遊びが「上巳の節句」と結びつき、時代の流れとともに「ひな人形」として定着。江戸時代になると、ひな祭りが3月3日に定められ、各家庭でひな人形が飾られるようになりました。

ひな祭りは「桃の節句」とも言われていますが、旧暦の3月3日は桃の花が咲く時期。桃を用いて行事を行っていたことから、「桃の節句」とよばれるようになりました。

■ひな人形は、いつ飾る? いつしまう?

ひな人形は、一般的には立春(2月4日)ごろから1週間くらい前に飾る家庭が多いようです。
しまう時期については、「ひな祭りが終わったらすぐに片付けないと、婚期が遅れる」という言い伝えがありますが、これはあくまでも、俗説。

ただ、ずっと出しっぱなしにしていると、ほこりなどの汚れにつながります。ひな人形は、「ひな祭りから2週間後くらいまでにしまう」と意識しておくとよいでしょう、
大切なのは、「日付け」よりも「天気」です。
雨などで湿度が高い日は、人形にも湿気が残りがちで、カビの原因にもつながりかねません。天気のよく、乾燥している日を選んでしまいましょう。

■ちらし寿司、蛤、菱餅etc.華やかにお祝い

ひな祭りでは、ちらし寿司をはじめ、カラフルな色合いの食べ物やお菓子を食べてお祝いします。
それぞれのいわれを紹介します。
ちらし寿司……たくさんの具材を混ぜ合わせて作ることで、「将来食べ物に困ることがないように」という願いがこめられています。
蛤のお吸い物……「蛤の貝殻のようにぴったりと合うパートナーと出会えるように」という願いがこめられています。
菱餅……中国で「上巳の日」に食べられていたお餅が由来。桃は魔除け、白は長寿、緑は健康と、それぞれ意味がこめられています。
ひなあられ……指揮を意味する桃、緑、黄、白の4色で構成されており、「一年を通して娘の幸せを祈る」という願いがこめられています。

手作りもよし、仕出し弁当を頼むのもよし。
家族で集まり、皆で楽しく食べながら、女の子の成長と幸せを願いましょう。