【四季折々】鰆について【しげよし】

2020/03/29

旬のお魚、美味しいですよね。
今回は鰆についてのお話です。

■鰆(さわら)の旬は、春だけではない!?

塩焼きや寿司ねたとして知られる鰆(さわら)。
鰆はスズキ目・サバ科に属する海水魚で、胴体が細長く、「腹(はら)」が「狭い(さ)」ことから「さわら」とよばれるようになったと言われています。

漢字で魚へんに春と書くことから「旬の季節は春」と思われがちですが、春が旬なのは関西地方のみ。「3月から5月頃が食べごろ」といわれています。

関東では、産卵前で脂がのった冬の季節が旬とされています。「寒鰆」ともよばれ、「12月から2月頃が食べごろ」といわれています。

■鰆が「出世魚」とよばれる理由

魚は大きさによって価格が変化するため、同じ種類でも、大きくなるほど価格があがる魚は「出世魚」とよばれています。

鰆も、ぶり、すずき、ぼらと同様「出世魚」と位置付けられており、
関西では、小さいものからサゴシ→ナギ/ヤナギ→サワラとよばれています。
関東では、約50cmよりも小さいものをサゴチ、大きいものはサワラとよばれています。

■調理法いろいろ! 鰆の旬を味わおう

和食料理でも重宝され、仕出し弁当のおかすとしても用いられる鰆。代表的な調理法を紹介します。

刺身

鮮度が良い鰆は、刺身に。独特臭みなどはなく、上品な味わいが特徴です。春の時期の鰆はさっぱり風味、冬の時期の「寒鰆」は脂がのり、大トロのような風味です。

たたき

皮をあぶって、たたきにも。ポン酢に好みで、おろしショウガや刻んだ大葉を入れ、つけだれにして食べると美味しさがアップ。

塩焼き
定番の塩焼き。焼く直前でなく、事前に塩をふっておくだけで、魚本来の旨味が活きた塩焼きに。

西京焼き
(画像d)
京都の白味噌「西京味噌」につけこんで焼いた料理。あらかじめ塩をふることで、香ばしさもアップします。

煮付け
煮付けにしても美味しい鰆。火加減が強いと煮くずれしてしますので、弱火でじっくり加熱しましょう。

関西地方は、今が旬の鰆。さまざまな風味を楽しみましょう!