【食材のこだわり】しげよしの鮭【しげよし】

2017/09/22

 
鮭が長い道のりを乗り越え、生まれた川に戻ってくる9月と10月は「秋鮭」の季節。今回は、「鮭」に対するしげよしのこだわりをお話しいたします。
 
■鮭にはいろいろな種類がございます
 
「秋鮭」はあきざけ、あきさけ、あきじゃけなど地方によって読み方が違いますが、生まれた川に産卵のために戻ってきた白鮭(しろざけ)のことをいいます。
一般に「鮭」と言うときには白鮭(しろざけ)を指すことが多いですが、鮭にはいろいろな種類がございます。
白鮭は日本の川で生まれ、北海道や本州北部近海の海、北太平洋やベーリング湾、アラスカ湾を3年から5年ほどかけて回遊した後、故郷の日本の川に戻ってきて産卵をします。日本の川を母川とするのは白鮭だけで、秋鮭はすべて白鮭です。
また、紅鮭(べにざけ)は北緯40度以北の北太平洋やベーリング海、オホーツク海に生息し、日本ではほとんど獲れません。身の色が名前の由来でもある「紅」に染まるのは、アスタキサンチンという栄養素を多く含むオキアミやプランクトンなどを食べて育つからだといわれています。適度に脂がのっているので、スモークサーモンや焼き鮭にすると美味しくお召し上がりいただけます。
銀鮭(ぎんざけ)は沿海州から千島列島、カリフォルニア州にかけての北部太平洋地域に生息し、日本近海では獲れません。国内では宮城県南三陸町志津川などで養殖されています。宮城県女川町のブランド養殖銀鮭「銀王」は、ぷりっとした歯ごたえと甘みがある脂で有名です。銀鮭は脂がのっているので、養殖物は刺身にしても美味しいですし、天然ものは焼物や煮物、蒸し物、鍋にしても旨みが出ます。
アトランティックサーモン(大西洋鮭)はイギリスのテムズ川、スコットランド北部の川などを母川とし、大西洋を回遊します。日本ではノルウェー産のアトランティックサーモンが多いです。脂がよくのっているので、刺身やお寿司のサーモンなどによく使います。炙ると香りと旨みが増します。
よく聞くトラウトサーモンは海で養殖されたニジマスのことです。「トラウトサーモン」は商品名であって魚の名前ではありません。こちらも、脂がよくのっていて、お寿司のサーモンによく使います。
 
■日本で「鮭」という場合はほとんどが「白鮭」のことです
 
 日本を母川とするのは、白鮭のみ。卵のイクラは宝石のように美しく、身の色は淡いオレンジです。
秋に獲れる白鮭は「秋鮭」、春から初夏にかけて獲れる若い白鮭を「時鮭」(ときしらず)と呼びます。本来獲れる時期ではなく、季節はずれの夏に獲れることから「時知らず」。日本の粋を感じます。
時鮭は産卵期ではないため、メスは卵がなく、オスは白子(精巣)がないぶん身に脂がたっぷりとのっています。くどくなく、ほどけるような味わいで甘みがある脂は、至高の味わいで炊きたてのご飯にぴったりです。
産卵期の秋鮭は脂が少なく、オスは白子、メスは卵(筋子)を持ちます。身は新巻鮭、卵はいくらに加工されます。脂が少なく身が引き締まった秋鮭は、揚げ物やホイル焼き、たっぷりとバターを使ったムニエルに最適です。茶わん蒸しの具にもいいですね。秋が旬の茸やかぼちゃと一緒に、グラタンにするのも季節感があって美味しいです。
 
■鮭は最強のアンチエイジングフードです
 
 鮭の主な栄養成分はたんぱく質です。鮭のたんぱく質は、美肌成分として名高いアスタキサンチンと結合しています。アスタキサンチンはビタミンEの1000倍、ビタミンCの6000倍もの抗酸化作用があり、美肌、シミ、シワなどに効果があるだけではなく、コレステロールが酸化するのを防ぐといわれています。また、脳細胞を活性酸素から守るので、認知症の予防効果があるといわれます。
 また、鮭はDHA(ドコサヘキサエン酸)と、EPA(エイコサペンタエン酸)という脂肪酸を豊富に含みます。DHAは、子どもの脳神経の発達を助け、記憶力や学習能力を高める効果があり、EPAは血液をサラサラにして、血中コレステロールや血圧、血糖値を下げる効果があるといわれています。
さらに、鮭の皮には、こちらも美肌成分として名高いコラーゲンがたっぷり。鮭は、ご家族でたくさんお召し上がりいただきたい食材です。
 
■しげよしは「その時期に一番美味しい鮭」を使っています
 
しげよしは、その時期に一番美味しい鮭を目利きが仕入れて使っています。そのまま、または脂ののりがよければ炙ってお刺身にしたり、西京焼にしたりと、そのとき獲れる美味しい鮭に合わせて一手間かけるのがしげよし流です。
本格料亭がつくる仕出しを、ご家庭で。しげよしは、これからもお客様のかけがえのないひとときのためにご期待以上の品質をご提供できるよう、食材にこだわってまいります。お引き立てのほど、何卒よろしくお願いいたします。